LEDER MAKES

2020/08/17 22:08

~はじめに~




楽しくお出かけしてたら、突然の雨。お気に入りのレザーバッグに雨ジミができちゃった…。なんて経験ありませんか?乾燥だけでなく、雨などの「水分」も革にとっては大敵です。雨が原因でシミだけでなく水ぶくれや色落ち、しまいにはカビの発生など様々なトラブルを招きます。このような事態を避けるために、防水スプレーを使って定期的なケアを心がけましょう。防水スプレーには水だけでなく汚れの付着も防ぐ効果がありますので、常備しておきたいメンテナンスアイテムです。

防水スプレーには大きく分けて「シリコンタイプ」「フッ素タイプ」の2種類に分類されます。シリコン系は、素材まるごと包んでバリアを貼るイメージ。透湿性や通気性が無いため繊維質の革製品には不向きです。一般的には傘や雨靴、マリンスポーツウェアなどに使われます。一方でフッ素タイプは繊維一本一本に付着する為、通気性を損なわず、革との相性は良いといえるでしょう。以上の理由からレザーケア用の防水スプレーには必ずフッ素タイプを選ぶようにしてください。

防水ケアの必要性、またスプレータイプごとの相性も理解したところで、早速実践です。この記事では、いざという時に役立つ防水ケア方法を10のポイントを3つのステップにまとめてご紹介しています。これできっと雨の日でも慌てません!



防水ケアのタイミング
・革の経年変化を楽しみたい場合は天気予報が雨の時のみ。過度なケアはエイジングを遅らせます。
・それでも常に綺麗な状態を保ちたいという方は月に1回程度の防水ケアを。
・初めての場合は目立たない部分でテストしてからのご使用をおススメします。


用意するもの
・防水スプレー
・馬毛ブラシ(毛先の柔らかいもの)
・乾拭き用の布またはグローブクロス等 



STEP 1 : ブラッシングでホコリを落とす。


ブラッシングはレザーケアの基本のキ。どんなレザーケアもまずはホコリを取り除くことから始まります。汚れやホコリが付いたまま防水スプレーをかけてしまうと、ホコリを付けたまま上からコーティングしてしまいます。日々のお手入れはブラッシングでホコリを取るだけで十分です。

① ブラッシングに適しているのは柔らかな馬毛ブラシ。硬い毛は革を傷付けることもある為、注意が必要です。
② 決して強くこすらず、優しく撫でるように。肉眼で確認できる表面のホコリの取り除きます。
③ 縫い目などはホコリが溜まりやすいので、特に入念にブラッシングをします。


STEP2:防水スプレーをかける。


外出の直前にスプレーをすると十分に乾かず、本来の防水効果が発揮されません。乾かす時間を逆算して、時間に余裕を持って防水スプレーをかけましょう。また防水効果は徐々に落ちてきます。特に梅雨時期などは、1週間に1回程度を目安に定期的な防水ケアをしておくとよいでしょう。


④ 玄関先やベランダなど、屋外や換気の良い場所に出ましょう。
⑤ 均等にスプレーが付着するように、カバンから30cm程離してスプレーをかけます。
⑥ 一見濡れたように色が濃く変色しますが、乾くと元に戻ります。


STEP3:乾かして仕上げる。


防水スプレーをかけたら、表面が乾き色が落ち着くまで、風通しのいい場所でしばらく乾かします。表面がコーティングされ、防水効果だけでなく汚れの付着防止効果も高めるための、とても大事な時間です。

⑦ スプレーが馴染むまで30分ほど時間を置きます。
⑧ 表面が乾いたら柔らかい綺麗な布で優しく乾拭きします。
⑨ 底面など見えにくい部分で1~2滴、水をたらし水がはじくのを確認したら完了です。
⑩ 防水スプレーをしていても、濡れた場合はこまめにハンカチやタオルでふき取ってください。



~最後に~



以上が日頃から実践できる防水ケアのポイントです。
しかしそれでも万が一雨ジミが出来てしまったら!?

・その時はまず十分に乾いた布で出来る限り水分を取り除いてください。擦るのではなくポンポンと軽く叩いてあげるといいでしょう。
・次に布を水に濡らし、硬く絞って水拭きをします。染みと同じくらいの色になるまで全体的に拭いてください。
・全体が均等に拭けたら「自然乾燥」。この時決してドライヤーなどは使わないでください。
・革が硬化変形してひび割れたり、元の姿には戻らなくなってしまいますのでご注意ください。
・乾いた頃にはシミがほとんど目立たなくなります。
・まだシミが残っているようであれば水拭き~乾燥を何度か繰り返すといいでしょう。
・最後に乾燥による硬化を和らげるためにオイルケアをお忘れなく。

オイルケアについては【レザーケア編】で詳しく説明していますのでそちらも併せてご覧ください。


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